雪岳山(ソラク山) 韓国人気No1の名峰。鋭い岩峰と優美な杜をもつ山水画調の美しい山。
コース時間(休憩・食事時間を含む実際の時間) 2005年8月5,6日
※私の体調が大変悪く1日目のコースタイムは3時間以上オーバーしていると思います。そのつもりでご覧ください。
      1日目
       五色温泉・・・・・・雪嶽滝・・・・・・大青峰・・・・・・中青待避所・・・・・・小青峰
     
  7:40      10:20     14:10     15:00     16:00      
         ・・・・・・喜雲閣待避所・・・・・・陽瀑山荘
            17:15         18:40
      2日目
       陽瀑山荘・・・・・・小公園(雪岳)
        7:15
     
 10:15

     
 
特徴
雪岳山は韓国の東北部にあります。一つの山の名前ではなくいくつもの峰の集まった山全体を雪岳山と呼んでいます。最高峰は大青峰(テチョンボン)と呼ばれている山で海抜1,708m。これは韓国で3番目の高さになります。しかし、韓国のほとんどの人は、韓国一の山として雪岳山をあげます。
・標高こそ1700mの山ですが、登山基点から1300m以上の登高距離があり相当きついです。しかし、鉄製階段等により危険箇所はありません。
・基本的な登山路は下図のAから。つまり、小公園 − ビソンデー − グィミョンアム −
陽瀑山荘 − ジュンチョンボン − デチョンボン − 五色温泉(オセク)で16Km、約11時間のコース。しかし、今回私達は、2日目にソウルに帰るため、逆のコースをとりました。つまり、五色温泉(地図上のB)から大青峰(テチョンボン)までの約1300mを登り(ほとんど展望無し)、大青峰(テチョンボン)から小公園(地図上のA)までの1500mを下りました。まさに山水画の風景の中を下りました。
・今回の山行は、4名。私と私の友人のS・O氏。また、今回の山行の企画者のOkuda氏。そして、束草、雪岳山に詳しいガイドの崔現(チェ・ヒョン)氏。1日目、五色より大青峰(テチョンボン)に登り、陽瀑山荘まで下る7時間コースでした。しかし、私の体調が絶不調で、大青峰までの登り4時間の所を7時間もかけてしまい、山頂での展望を得ることができませんでした。他のメンバーに大変な迷惑をかけてしまいました。こんな経験は初めてでした。休んでも体が動かない。本当にしんどい思いをしました。しかし、大青峰(テチョンボン)から小公園(地図上のA)までの1500mの下りは、絵にも描けない美しさでした。秋の紅葉シーズンは素晴らしいとのこと。いつか行きたいと思います。
・今回の山行は、Okuda氏が企画しました。Okuda氏は韓国大好き人間で、大変頼りになる方でした。彼の雪岳山のページはこちら
・また、ガイドの崔現(チェ・ヒョン)氏は、日本語も英語もできるとても優秀な方です。足も的確です。本当にお世話になりました。どなたか、将来、雪岳山に行こうと思われる方は、是非、チェさんに声をかけてみてください。きっと、親切に的確なガイド、アドバイスがもらえると思います。
雪岳山(ソラク山)っでどこにあるの?束草ってどこ?
コース概略図


大浦刺身屋団地
ソウル・仁川(インチョン)空港からソウル高速バスターミナルまでバスで1時間。
そこから、更に、雪岳山の街、束草(ソクチョ)までは、高速バスで約4時間。
しかし、8月上旬のこの時期は1年で最も混む時期らしく、5時間以上かかりました。
束草(ソクチョ)は東海(日本海)に面しており、海も美しく魚もおいしいところ。
ものすごい人、車でした。
崔さんの案内で大浦刺身屋団地に案内してもらいました。

たくさんの刺身屋屋台が並んでいます。お店の感じはどこも似ていて、入り口に生け簀があります。その奥に調理場、座敷。
まず、この魚とあの魚を刺身にと言うと、その場で調理し、奥の座敷に持ってきてくれます。座敷から奥を見ると漁港。

 左手前が崔さん。奥が友人のS・O氏。右側が本山行企画者のokuda氏。
大変おいしい魚でした。そして、安かった!!

五色温泉の民宿から中青峰を望む
束草(ソクチョ)の大きなスーパーで翌日の食事の材料を買い、五色温泉の民宿に泊まり、明日の登山に備える。
中央右奥に見えるのが中青峰


五色温泉(オセク)側の登山口
「雪嶽山 大青峯 入口」と書かれている

石段を行く


 こうした鉄製の階段、橋が全山、整備されている。

この辺り(30分も登っていないところ)から私の調子がおかしくなった 

沢の水が美しい。そして、うまい.とてつもなくうまい。
しかし、この辺りから、体が動かなくなってしまった。
強いて言い訳を考えると、
・この数日間、風邪気味で風邪薬を飲んでいた。昨夜も。
・台風が気になり、もし、帰りの飛行機が欠航すると、大変困る事情があった。そのことばかり考えていた。
・1.700mの山と心の中で軽く考えていた。
などなど。

中青峰が見えてきた
 10分歩いては休み、10分歩いては休み・・・・・・。何度休んだことだろう。と言うより休む中で少し登る。他のメンバーにすまない。そう思うと余計、体が動かない。こんな辛い思いは初めての経験。休んでも体が動かないのだ。
少しずつガスが上がっていく。予定通りなら、山頂から雄大な展望を見ている頃だろう。
焦るが。体が動かない。

山頂直下の花々
 

やっと着いた最高峰、大青峰(テチョンボン)。1708m
ガスの中のS・O氏と私。
登り4時間コースを7時間もかけてしまった。辛い。
周りの風景(下の写真)もなぜか淋しい。

中青待避所(チュンチョンデピソ)に下る崔さん

中青待避所が見えてきた。
ここで12時に昼食をとる予定だった。
午後3時、遅い昼食を作る。韓国のラーメン。
少し食べると元気が出てきた。

元気が出てきたらガスが消えた
下ってきた大青峰(テチョンボン)が見えてきた
左から大青峰(テチョンボン)、中青待避所。あの大青峰の裏側から7時間かけて登ってきたのだ。
中青待避所は、国立公園管理公団が直接運営している。
雪岳山のすべての待避所中いちばん規模が大きく、冬は暖房をするなど施設がいちばん良いらしい。
夏季・紅葉シーズンは満員事態が予想されるので事前に予約すれば利用することができる。
しかし、
ビールは売っていない



中青待避所からのパノラマ
素晴らしい!!!!! 

中青峰にて
雲海が美しい



中青峰からのパノラマ1(内ソラク)



中青峰からのパノラマ2(外ソラク)

小青峰付近。

陽瀑山荘めざして下るS・O氏



山水画の世界


岩質は花崗岩



ソラクサンは東西を分ける白頭大軒の背筋のゴンリョンルンという陵を中心にして内陸(西)側を内ソラク、海(東)側を外ソラクと呼ぶ。
山の壁紙はこちら

美しい沢
本当にうまい水(韓国の一般水は日本人には合わない。ミネラルウォーターがいる。しかし、沢の水は最高)

岩壁の横に続く鉄製階段
しかし、これが作られる前は、どうやって登ったり下ったりしたのでしょうか???

陽爆山荘(ヤンポツデピソ)
きょうの宿泊地。
千仏洞渓谷の五連瀑布から上に5〜10分にあり、韓国山岳連盟赤十字山岳救助隊が賃貸して運営している。石造りの2階建てで1階がオンドルで2階が2段寝台になっている。冬の時期はオンドルが最高らしい。
ビールがある。3,500ウォン(約350円)。

崔さんがおいしい食事を作る。
そして、夜。小屋の真横にある真っ暗な沢に入り、体を洗った。
気持ちよかった!!
更に、小屋の方が、豚肉をうんとくださいました。
崔さんの顔の広さのおかげです!

陽爆山荘と横の岩峰
豪快!!
2日目朝、小公園に向かって下る。3時間コース。



鉄製の橋を何度も渡る。
下を流れる清流の美しさ。
何度飲んでもうま!!。



ロッククライマー達



昌徳宮(チャンドックン)にて
 忘れられない2日間を過ごしました。同行していただいたS・O氏に感謝するとともに、崔さん、O氏に心より感謝。
 是非このコース、紅葉の時期に行ってみてください。素晴らしいコースです。ビューティフル・ソラク。
 それにしても、今回の山行の収穫は二つ。
 一つは、韓国のソラク山の素晴らしさ、韓国の方々の優しさを知ったこと。特に絶不調の時、更に最悪なことが重なりました。それは登山靴の底が剥がれたのです。靴なしで登ることも下ることもできません。崔さんの機転で他の韓国の登山者の方から予備の靴を譲ってもらいました。その登山者の方は、何と日本語が少しできます。笑顔で譲ってくださいました。
 もう一つは、登山が辛い時の人の気持ちがよくわかったことです。休んでも動けない人の気持ちがわかったことです。これはすごい収穫でした。
TOP