広島県の苅尾山(臥龍山)

(広島県芸北町)苅尾山(臥龍山) ブナの自然林で静かで優しい雪山を楽しむ
コース時間(休憩・食事時間を含む実際の時間) 2007年1月14日
千町原登山口(10:20)……雪霊水(11:30)……臥龍山(11:45)……展望岩(12:05)……千町原登山口(13:35)


恐羅漢山山頂から見た苅尾山
特徴
・海抜800mの八幡高原の南になだらかに裾野を広げる苅尾山(臥龍山)。なだらかな山のため、雪山の足慣らしにとても気持ちのよい山です。雪の多いときはスノーシュー、ワカンの練習にも良いと思います。

・苅尾山(臥龍山)北西斜面に見事なブナ林が広がります。千町原登山口から登りましょう。頂上直下(8合目、雪霊水)まで菅原林道が通っていますが、車でそこまで行くとブナの巨木に会えません。冬は林道が通れないため、だからこそ、私は臥龍山は冬向きの山として推薦します。

・山頂からの展望は得られません。南西尾根を10分ほど下ったところの岩(私は展望岩と名付けています)に登ると、聖湖、を中心に、深入山、恐羅漢山、聖山、高岳等が望めます。絶対、山頂で引き返さないでください。

・かつて「苅尾山」(実は今でも地元の人はそう呼ぶ)の名が「臥龍山」と突然呼ばれるようになったのは昭和22年のことらしい。「西中国山地」(桑原良敏、渓水社)の桑原氏は宮本常一の「村里を行く」の中で次の一文を見つけ、考察する。“「『古事記』の大蛇退治はこの村(八幡村)での出来事であろうと説こうとしている人があるという。國學院大學を出たという相当の人物のようであるが、講演とかに来て土地の古い話を聞き、苅尾山は臥龍山、……と解釈し……。本気で言ったのであれば、いささかどうかしているのであり、冗談半分の仕草であるとすれば罪は深い。」……村民の知らないところで、ほんの一部の狂信的な為政者によって山名が変えられたのではないかと、考えざるを得ない。”

・帰りは「いこいの村ひろしま」で汗を流しましょう。500円で入れます。

最新情報周回コースはこちら
(2010,03,14)

※最新情報:2016年2月11日
展望岩(私が勝手に付けた名前)の登り。最高の眺望です。臨場感をお楽しみください。



千町原登山口(標高800m)
 登山道は千町原の牧場跡から始まる。この日は大快晴で車が4,5台止まっていた。小さな指導標がある。草原の中を進む。トレースがしっかりあり、らくちんらくちん。 




小さな沢を数本渡ると、樹林帯に入る。凄いトレース。楽だが、少し虚しい。



ブナをはじめトチ、ミズナラ、コシアブラ等の高木。






尾根に取りつき、左右の樹間に沢筋を見ながら登っていく。
上を見ると、玲瓏な青い空。



高度をかせぐに従って周辺にはブナの巨木が多くなる。
余りにも大きく、余りにも力強く……ちゃちーデジカメでは、その凄さを撮りきれない。



もうすぐ8合目(雪霊水)


雪霊水:苅尾山(臥竜山)の8合目に湧き出している天然水。
雪のない時期は林道を通り、ここまで車で入れる。
大きな葉で水分を吸収するブナと腐葉土の優れた保水能力が雪霊水の源で、遠方からもたくさんの人が水汲みに訪れます。



山頂直下。上で話し声が聞こえる。登山客が多そう。
結局、この日、20人ぐらいの登山者に出会った。



苅尾山(臥龍山)山頂(1223m):臥龍の山頂に着く。刈尾山ともいう。
下の写真のように、頂上の岩(八畳岩と呼ばれる)が大きく露出している。今年の雪は少ない。
 

八畳岩で遊ぶカミさん:大岩の上からは北に少し展望が得られるが、それほどでもない。冬季は無理すべきではない!


山頂周辺の樹氷?




展望岩(私が勝手につけた名前):5人ぐらいがやっと居座れる岩。私が先行しルートを作る。
カミさんも何とか登る(上の動画参照)。
素晴らしい展望が広がる。
たぶんもっと下ると、朽ちた木のベンチが置かれた展望台があるらしい。しかし、この展望岩で充分。早く出発し、他の登山者にこの場を譲った。

 展望岩からの景観。聖湖の奥の少し白い山が恐羅漢山。その下右が聖山、右の樹幹の間に白いピークが見えるのが高岳
 冬季の苅尾山臥龍山)は、本来、雪のとても深い山です。今回のようにルンルン気分で来れないことの方が多い。わかんは絶対持参すべき!!私たちも車に、わかん、スノーシューを入れていました。しかし、今回は特別に雪が少なかったため、つぼ足でOKでした。とはいえ、山頂から展望岩までは一歩足を踏み外すと、太股まで雪に埋まりました。

臥竜山のブナ林
(2013,09,11)
冬も大好きでしばしば行きます。その時の動画を。


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